大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和51(あ)735 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人両名の弁護人戸田謙、同小原健の上告趣意第一点について

所論は、憲法二一条違反をいうが、公職選挙法一四二条一項が憲法二一条に違反

しないことは、当裁判所の判例(昭和二八年(あ)第三一四七号同三〇年四月六日

大法廷判決・刑集九巻四号八一九頁、昭和三七年(あ)第八九九号同三九年一一月

一八日大法廷判決・刑集一八巻九号五六一頁、昭和四三年(あ)第二二六五号同四

四年四月二三日大法廷判決・刑集二三巻四号二三五頁)とするところであり、公職

選挙法一四二条一項の罰則である同法二四三条三号もまた憲法二一条に違反しない

ことは、右判例の趣旨に照らし明らかであるから、所論違憲の主張は理由がない。

同第二点について

所論は、憲法三一条違反をいうが、公職選挙法一四二条一項にいう「選挙運動の

ために使用する文書」の意義が所論のように不明確であるということはできないか

ら(昭和三五年(あ)第一一七三号同三六年三月一七日第二小法廷判決・刑集一五

巻三号五二七頁、昭和三八年(あ)第九八四号同年一〇月二二日第三小法廷決定・

刑集一七巻九号一七五五頁参照)、所論違憲の主張は前提を欠き、その余は、違憲

をいう点を含めて、実質は単なる法令違反の主張に帰し、刑訴法四〇五条の上告理

由にあたらない。

同第三点について

所論は、憲法二一条、三一条違反をいうが、公職選挙法一四二条一項、二四三条

三号の各規定は、所論のように限定的に解釈しこれを適用するのでなければ憲法二

一条、三一条に違反すると解すべきものでないことは、前掲各判例の趣旨に徴し明

らかであるから、所論は前提を欠き、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

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同第四点、同第五点について

所論は、いずれも単なる法令違反、事実誤認の主張であつて、刑訴法四〇五条の

上告理由にあたらない。

同第六点について

所論は、判例違反をいうが、所論引用の判例は事案を異にし、本件に適切ではな

く、刑訴法四〇五条の上告理由にあたらない。

よつて、同法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

昭和五二年三月一一日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 本 林 讓

裁判官 岡 原 昌 男

裁判官 大 塚 喜 一 郎

裁判官 吉 田 豊

裁判官 栗 本 一 夫

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